杏里 - そぞろ

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つないだ手の冷たさが すこし悲しい
枯葉があなたの髪に ひらりと舞い落ちる
愛してください あなた
と 叫びたいけれど
北風がじゃまをして 言葉にならないの

夕焼けが鮮やかに
胸を焦がして
結ばれない 重ならない
長い影 ならんでる
時計台にのぼれば 海がひろがる
幼い頃からわたしの  秘密のかくれ場所
はじめての人よ あなた
と 囁くけれど
遠くをみつめる瞳に わたしは映らない

水しぶきがふたりの
頬を濡らして
時をきざみ 離れてゆく
白い船 みつめてた

海鳴りが肩かすめ
空高く消える
流されては 流れてゆく
浮き雲が 悲しい
 
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